MIFA TV vol.8 岡崎慎司選手 対談
岡崎慎司=岡: 桜井和寿=桜: GAKU-MC=G ナレーション=ナレ:
G:昨日は早速選手の試合も生で見れて。
桜:すごかったですね。
G:すごかったなあ。
<岡崎選手登場>
桜・G:ありがとうございます。
G:お待ちしておりました。
岡:ようこそマインツへ。
G:初めまして。
昨日の試合、楽しかったです。
桜:ホントです。
岡:決めたかったですね、昨日は。
G:惜しかった。
桜:昨日は対シャルケ戦。
岡:うっちー(内田篤人 シャルケ04所属)いなかったんで、チャンスだと思ったんですけど。まあかなりチャンス多かったんで。
桜:でも、びっくりしました、もう。(両手を広げて)青一色の中に、(手元に両手で円を作って)こんな。
G・このぐらいの。ピザの8分の1ぐらいのやつ。
岡:何か全然、こっちが攻撃して盛り上がらないんで、アウェー感が半端なかった。
桜:逆に燃えるということはないんですか。
岡:ゴール決めたときが一番嬉しいですね。静かになるというか。
<街を歩きながら>
桜:もうドイツのリーグは慣れました?
岡:ようやく何か、自分の本当のポジションでサッカーできているという感じです。それまでは結構、相手に合わせたりとか、味方に合わせたりとか。どうやったら自分がドイツでも生きるんやろっていうか、そういうのを試行錯誤していたんで、あんまり点を取ろう、ずっと取ろうっていう感じじゃなかったんで。点を取りたいけど、守備のバランス見たりとか、攻撃行ったりとか、そういうことをしていたんで、やっと何か今は点だけに集中しているという感じで。
桜:昨日、ピッチサイドに行ったんですね。試合前の選手とか見たんですけど、すごくやっぱり皆さん、背高いですね。
岡:でかいですね(笑)
桜:その中でやっていくために、工夫したところとかってあります?
岡:やっぱり準備というか、相手より先に間合いとってとか、ボールが落ちるところ見極めてポジションとったりとかして、そういうふうに、相手より先に準備するというような。
G:昨日、ずっと岡崎選手だけをほぼ見ていて。
桜:そうだね。
岡:もったいないっすね。せっかくシャルケ来てるのに(笑)
桜:いやいや。
G:どういう動きをして最後に行くのかというのをずっと見て、ああ、意外と走っていないんだなという。
岡:そうですね。結構、走っていない時の方がチャンスになったりするので、こっちとかでも。そういうのは結構心がけていましたけど。
G:メリハリが。
お茶します?
岡・桜:お茶しましょう。
<カフェのオープンテラス>
G:本当にドイツ来ちゃってるからなあ、我々も。
岡:初めてですか。
G:僕はライブで何度か来たことあるけど、キャプテン(桜井)初めてでしょう。
岡:あ、本当ですか。
桜井:初めて。
岡:何か来てそうなイメージあるんですけど。
桜:初めてなんです。あんまり海外行かないんですよ。
G:ドイツのサッカーの魅力って何ですか。
岡:スピードですかね、やっぱり。スピード感というか。あんまりサイドチェンジとかを多くしなくても、縦に速くというか、見えたらもう……。
G:すぐ行く。
岡:前に当てる。とったら前に、みたいな。見ている人は暇じゃないというか、スピーディーなんで、それが楽しいんじゃないかなって僕は。だから足を運んで見る人も多いのかなという。
G:あの満員の感じはねえ。
岡:スポーツで何か盛り上がっているというのは、ドイツに来てすごく、一番感じていることなので。いいなあというか、日本もこうやってみんなが足を運んで、そこで楽しむというか、それはすごい……。
G:行きも帰りも相当歌っていてね、みんなね。
岡:あんまりないですもんね、日本でそういう歌いながら。
桜:(両手を左右に置いて)L・R(左右)がもうR「ナントカ、オー!」L「ナントカ、オー!」っていう(笑)
岡:試合前にライトアップみたいな。
桜:してた、してた。
G:あれもかっこよかった。
桜:「今日は誰かの誕生日か?」と思った(笑)
G:そうそう(笑)あと、自分たちのチームの街宣伝みたいな、ちょっと昔の炭坑の。
桜:歴史ね。
G:歴史とか、ああいうの見ると、「あ、ちょっといいなあ」みたいな(笑)
桜:1日の中で、どのぐらいサッカーのことを今考えています?
岡:海外来てからよく考えるようになりましたね。大体、家族とかといても、やっぱり考えるときはサッカーのこと考えたりするし、そのときは何かやっぱりぼうっとしているから、子どもとかは「遊んでよ」みたいな。サッカー忘れようみたいな感じなんですけど。
桜:じゃ、ついついそれは考えちゃう。
岡:ついつい考えちゃいますね。でも考え込むと、こうしておけばよかったとか。昨日の試合とかでも、ずっともう家帰ってきてからも、何であれ決めれなかったんやろとか。
桜:じゃ、メモしたり、「岡崎ノート」みたいなのは。
岡:ないですね。結局三日坊主とかで終わるタイプなんですよ。だから、それやったら毎日同じように繰り返して反省するのもアリなのかなって、自分には。
G:なるほどね。
BGM『勝利の笑みを君と』(ウスカジー)
G:音楽聴いて試合入ったりしますか。
岡:そうですね、ほぼ毎試合聞いているし、僕もやっぱり試合までは結構不安というか、どっちかというといろいろあれこれ考えて、早く試合始まってくれよと思うタイプなんで。大体試合の前に2、30分寝て、起きたら何か「始まる」という気持ちで、そこから音楽聴くんですよ。そこからもう、本当テンション上げて。
今ホテル同じ部屋に、チュホという韓国人の。そいつと歌を歌いながら。
桜・G:へえ。
岡:こみ上げていって、それ入ったりとか。
G:なるほど。じゃ、その彼にも一緒に(『勝利の笑みを君と』)聴いてもらって(笑)
岡:覚えさせますよ。
G:WOWWOW言ってほしい。WOWだったら言えるだろう、多分(笑)
桜:そうだね。
岡:これ結構時間かかったんですよ。
G:これ多分、今までの人生の中で一番かかったんじゃないですか。
桜:そうね。1年半ぐらいかけて。
岡:え、マジですか。
G:毎日やっていたわけじゃないけど。
岡:結構、日本にいるときは出なかったんですけど、外にというか、いろんなところに行かなかったんですけど、海外だったら何かちょっと、気晴らしに行くのもまた。
G:「国境越えるか」みたいな。
岡:何か刺激がなかったりするんで。サッカーばっかりずっとやっていたじゃないですか。
G:でも、ヨーロッパにいる日本人の人たちって、何かやっぱりみんなつながっているのか。
桜:フットワーク軽い。藤田トシ(俊哉)なんかも……。
G:フェイスブックで「ドイツ行きます」って書いたら、ぴゅっとメール来て、「ドイツいんの?行く行く」なんて。
桜:岡崎さんの考えるサッカーの魅力って何かな。
岡:やっぱり11人でやるということが一番かなと思うんですけど。チームで助け合ったり。ミスが多いんです、僕。それを周りがカバーしなきゃいけないし、自分もそれを助けたりしなきゃいけないと思うし、一つのゴールに向かうということで。あとはルール、もちろんポジションとかフォーメーションとかあるけど、やっぱり自由なのが一番いいのかなと。何しても、どう動いてもいいし、例えば自分は足が遅いというコンプレックスが一応あるんですけど、それでも動き方によっては足が速い相手にも勝てるし、そういうチャンスがすごくあるスポーツなのかなという。
G:思い出に残るゴールってありますか。
岡:やっぱり前のワールドカップの予選で決めたゴールですね。第3戦のゴール。岡崎慎司というゴールだと思うし、日本代表に今でもいられるのは、やっぱりあのゴールがあったおかげで、自信持ってサッカーできるようになったゴールかなと思うんですけど。
G:子どもの頃の夢というのは、やっぱりサッカー選手だったんですか。
岡:漠然と。何かプロもあったし、サッカー選手、日本代表というのは思っていましたけど。
G:何が一番、それに対してよく頑張ってからこうなれたというのは、何かありますか。
岡:やっぱり目の前のことにいつも全力を尽くしていたじゃないけど、何も考えずに、やって失敗して、またチャレンジして失敗してって、そういうことが自分ができていたのかなと。自分が下手だと思っていたからかもしれないですけど、失敗を恐れずにいつもチャンレジしていたというのは、今でもそうだし、子どもの頃からずっと続けていることなんで、自分がやれることをやるという。
G:好きな選手に中山(雅史)さんを挙げているのを見たことがあるんですけど、プレースタイルも多分近くて、何か意識します?
岡:やっぱりもともと何で好きになったかというと、他人に「似ているな」と言われているところから、そこから僕も意識し出して、似ているんだなあっていったら、そこからもうゴンさんが目についてしまって。プロに一番最初に入ったときも、ちょうどジュビロとエスパルスの試合するときあって、そのときにゴンさんにサインもらって(笑)部屋に飾ったりとか。ゴンさんの密着とかも見たりして。ゴンさんを追いかけていたんですね。
ジュビロと試合して、一応(ファンだということが)伝わっていたのか知らないですけど、試合終了後に頭突きされるという(笑)めっちゃ嬉しかったですよね。何も言葉なしで頭突きされて。「頑張ろう」って。
G:何だそれは(笑)
―了―