アスリートの対談から人生を学ぶ

一流アスリートの対談

三浦知良と中田英寿のスペシャル対談

アナウンサーA/続いては、スペシャル企画です。日本サッカー界のKINGカズこと、三浦知良選手。そして世界に日本サッカーを認めさせた中田英寿さん。43歳でJリーグ現役最年長のカズと、29歳で現役を引退した中田ビデの夢の対談が実現しました。

 

ナレーター/三浦知良中田英寿スペシャル対談が実現。

中田/20歳ぐらいの気分でいるし、当然。

三浦/俺が30くらいかな。

中田/ね。(笑)

ナレーター/話は3年後のワールドカップにまで及んだ。

三浦/楽しみですよ。

中田/行く気満々でしょ、自分出る。

三浦/それ、今度またゆっくり話そう。(笑)

中田/別でね。

三浦/別で。

ナレーター/元日本代表のエース、三浦知良43歳。KINGカズは、今なお圧倒的な存在感を放っている。一方の中田英寿も、日本代表、さらには、イタリアセリエAなど、海外でも活躍。世界が認めた男。4年半ぶりの対談場所は、ロッカールーム。中田はカズを待っていた。

そして、カズが登場。

 

三浦/下からあおるのって得意なんだよね。テレビの人って最近。

 

三浦/お疲れさまで~す。

中田/お疲れ様で~す。

三浦/お疲れ~。

(2人握手)

中田/かっこいいなあ。

三浦/いやいや。

三浦/だいぶなんか、落ち着いてきたね。

中田/でしょ。カズさんのスタイルが、こういうのしてるんだ、こういうの着てるんだと、参考にするように。

三浦/あそう。僕もビデの参考にしてるけど。

中田/よく言うよ。

三浦/マネできないけど。

 

ナレーター/サッカー界のファッションリーダーとして、トップを走ってきた二人。

 

三浦/だけども、いろんなモードをして、ちょっとクラシックに変わってきたんじゃない?

中田/なってくる、やっぱり。

三浦/シンプルになってきたね。

中田/わかりますよ、だいぶ。その気持ちが。

 

ナレーター/対談の直前に行われた中田が主催の「TAKE ACTION in 宮崎 チャリティマッチ」では、カズと中田が夢の共演。二人のコンビネーションプレーは、13000人の観客を魅了した。会場のファンが選んだMVPは(アナウンス/三浦知良選手です。)カズだった。

 

中田/本気でMVP狙いにいってたんで、

三浦/狙いにいってないですよ。ヒデがでしょ。

中田/僕がね。僕が狙いにいってたんで、あ~来たかなと思ったら、カズさんだったんですね。

三浦/僕もちょっと、びっくりしたんですけどね。

中田/結構な名前の人が来たわけですよね。その中で、やっぱり結局カズさんが、会場で選ばれるわけですよね。ということは、サッカー界ではカズさんの求心力がすごいあると。普段、もう現役でなくやってないんでね、どうしてもこの試合に向けて、1ヶ月くらい練習とか試合をやってきましたけども、やっぱりどうしてもサッカーをやる時には、気持ちは現役でどうしてもやっちゃうから、イメージだけはすごく良くなっちゃうけど、体が一歩ついて行かない。次の試合をやる時には、やっぱり1カ月の練習じゃ足りなくて、2カ月はやんなきゃダメかなあとか。

三浦/2週間なり3週間、みんなでやった方がいいね。

中田/それは間違いない。

三浦/1カ月1人でやっても、解決しないと思う。やっぱ今日のメンバーで、キャンプやんないと。(笑)

中田/でもね、やっぱりみんな試合終わってここに戻ってきたら、「次は、数日間キャンプやった方がいいじゃないか。」って言ってたよね。

 

ナレーター/このチャリティマッチには、北澤さんをはじめ、元日本代表の仲間が集結。かつての日本代表の移動バスでは、最後列の左座席は、カズ専用のKINGシートと呼ばれていた。

 

三浦/今日もね、ヒデとかモトとか、みんな先に乗ってるんですけど、そこだけは空けといてくれて(笑)

中田/これはやっぱ、暗黙の了解ですよね。みんな当然その顔ぶれを見ながら、大体自分の席はこの辺だなって理解しながら。

三浦/ちゃんとね、一番後方の左側が、今日も空いてたんだよね。

中田/あるんですよね、なんかもう、雰囲気で。

三浦/雰囲気でね。

中田/そん中で、暗黙の了解。

三浦/でも、うれしかったですね。(笑)

三浦/昨日もホテルのマッサージルームで、10何年前と同じような話してるんだよね。

中田/してる、してる。

三浦/マッサージ台に乗ってる選手の顔、話し方というか、雰囲気というか、あれがもう10何年前と全く同じで。

中田/カズさんは、さっき「いやいや、もうちょっと老けたから」とか言ってたけど、みんな顔変わんないじゃないですか。

三浦/変わってないような気がする。

中田/僕なんかそこにいると、必ず20歳ぐらいの気分でいるし、当然。

三浦/俺は30くらいかな。

中田・三浦/(笑)

中田/それは、楽しいですよね。

三浦/楽しい、うん。

中田/みんなでこうやっているというのは。

 

ナレーター/中田は、2006年ドイツワールドカップの直後に引退。その大会直前に行われた二人の対談。実は4年後の南アフリカワールドカップについても、話をしていた。

 

三浦/ヒデ、33でしょ。ヒデは僕は、33のワールドカップの時はもっといいと思うよ。今よりも。今さっき言ったチームの…

中田/もちろんカズさんが、43までいてくれればね。

三浦/二人で出たら、平均年齢すごく上がっちゃう。

中田・三浦/(笑)

 

ナレーター/実はすでに、この対談の時に、中田は対談を決意していたのだ。当時のVTRを見た二人は。

 

三浦/やっぱ若いよ。ね。

VTRの声 三浦/ヒデは33でしょ。)

中田/カズさん、髪の毛が長いからですよ。

VTRの声 三浦/33のワールドカップは、もっといいと思う。)

三浦/勝手なこと言ってるね。(笑)

VTRの声  ?                   )

三浦/答えてくれなかったのは、もう辞めるつもりでいたんでしょ。

中田/間違いない。

VTRの声 中田/カズさんいてくれればね。三浦/二人で出たら、平均年齢、すごい上がっちゃう。)

中田/カズさんは、まだいますね。

 

三浦/ヒデが「どんな形でもいいから、またプレーしましょうね。一緒にプロでなくても。」って言った言葉を思い出しましたね。ああ、その時に心に決めてたのかなっていうかね。

 

ナレーター/29歳の若さで引退した中田とは対照的に、カズは43歳にして未だ現役。去年12月には、自らが持つJリーグ最年長得点記録を更新した。このゴールを見た中田は。

 

中田/や~キレてますね、まだまだ。

三浦/この時はね、コンディションもうまくいってね、久しぶりのスタメンで、スタミナにはちょっと不安があったんだけど、調整はうまくいったし、テクニカルとかそういう部分では自信があったから、あと、自分も最後だから90分出たいなと思ってたんで、走り切りたいなという気持ちで。

中田/もう4でしょ、もうすぐ。

三浦/もう45歳の学年になっちゃうんですね、3月を過ぎると。

中田/じゃ、世界最長でしょ。

三浦/どうでしょ。世界もいろんなとこにありそうだからさ、まだね。とんでもないのがいそうだから。

中田/でも、テレビ出るようなある程度のレベルで、やるっていう意味だったら。

三浦/そうね~、どうなんだろう。

中田/だけどやっぱり、トレーニングとか、昨日もマッサージルームで一緒にマッサージしたりしながら、カズさんのトレーニングの話聞くじゃないですか。やっぱりこだわってますよね。

三浦/そうね、いろんなやり方がね、トレーニングもあって。自分の知らないことがいろいろあって。まだ自分の知らないことをやれば、まだ可能性が広がるんじゃないかという風に思えるというのはあるんだよね、練習やってて。

三浦/やっぱり、他の選手より練習に対して、すごい姿勢がすごいなと。自分をどんだけコントロールしながらやってるかという、こんだけ長いこと気を付けてやっているというのがすごいなと。今も現役でやってるということではなくて、そんだけ気を使ってやる生活を長く続けられることがすごいなと、僕はいつも思いますよね。

 

ナレーター/この対談の後編は、明日。

中田/カズさん、うるさいから。(笑)

三浦/仁王立ちになっちゃったよ。(笑)

ナレーター/カズとヒデが日本サッカーの未来を語る。

 

 

アナウンサーA/サッカーファンのみならず、この2人の対談は、見応えありますよね。

アナウンサーB/ありますよね。

アナウンサーA/和やかな雰囲気ではあるんですけれども、それぞれが圧倒的な存在感を放っている、そんな印象を受けましたね。